たった一度の「怒り」がすべてを台なしにしてしまう
この連載では、「怒り」という感情と上手に付き合い、コントロールするための心理トレーニングである「アンガーマネジメント」について紹介します。
読者の皆さんの中には、「ささいなことで、ついイライラしてしまう」「すぐにカッとなってしまい、『しまった!』と後悔する」「相手の言葉にムカッとして、きつい言葉で返してしまい、想像以上に険悪なムードになってしまった」といった経験を持つ人もいるのではないでしょうか。
厄介なのは、そうした「怒り」に任せた言動が、いままで積み上げてきた相手との人間関係や信頼関係を、一瞬にして台なしにしてしまいかねないことです。また、そこまでには至らなくとも、何となくギクシャクして、相手との関係が疎遠になったり、コミュニケーションが取りにくくなったりすることもあります。
つまり、「怒り」を上手にコントロールするというのは、円滑な人間関係を保つために欠かせない取り組みだといえます。
そして、それを可能にする技術が「アンガーマネジメント」なのです。