メール処理の仕方にビジネスセンスが表れる
「毎日の仕事はメールのチェックから始まる」という方も多いのではないでしょうか。当たり前の作業だからといって、おろそかにしていませんか? 実は、メールへの向き合い方は、仕事全体の効率と深く関係しているのです。この連載では、仕事の効率をアップさせ、信頼度を高めるビジネスメールのポイントを紹介していきます。
私はこれまで、さまざまな業種、職種、立場、年齢の人たちのメールを1万通以上添削してきました。その中で気づいたのが「メールが速い人=仕事が速い人」ということです。
「メールの処理が速いから、メール以外の業務に時間を割くことができ、仕事がはかどっている」という単純な話ではありません。メールを処理するには、いくつものスキルが必要で、そのスキルはビジネスのさまざまな場面で求められるものばかりなのです。
まずは当然ですが「基本的なパソコンの操作能力」は必要でしょう。こちらの意図を文章で正しく相手に伝えるための「文章力」や「語彙力」は欠かせません。そして、受け取ったメールに書かれていることを読んで、素早く内容を把握する「読解力」も必須の能力。返信を書いたり、メールの内容を上司に報告したりするときには「要約力」が求められます。
さらに「段取り力」がなければ、メールをうまく使って仕事をスピーディーに回していくことはできませんし、メールのやりとりをコミュニケーションの一部と捉えると、相手に対する「気遣い」や「配慮」もあった方がよいでしょう。
つまり、メールの扱いには、ビジネスのエッセンスが詰まっているのです。メール処理の仕方を見れば、その人のビジネスセンスがはっきりと分かります。