優秀な部下を育ててこそ優秀な管理職
管理職の中には「部下に頼むより早い」とすぐに自分で仕事を片付けようとする人がいます。確かに他人より多くの仕事をこなす人は早く出世できる可能性はありますが、「名選手、名監督にあらず」という言葉があるように、それでは管理職としては失格。管理職の職務の中には、部下の育成があるからです。
1人の人間がどんなに頑張ったところで、せいぜい2〜3人分の仕事をするのが精いっぱいのはず。それ以上に部下の数が増えたら、部下にもしっかり仕事をしてもらわない限り、部署としての数字は伸びません。
また、優秀な上司ほど、部下に自分と同等の結果を求めてしまい、そのプレッシャーで部下をつぶしてしまうことがあります。人はそれぞれ能力が違うだけでなく、向き不向きがあったり、接し方だけでモチベーションが変わったりします。部下が仕事に苦戦したり、失敗したりしたときでも「この人は仕事ができないからダメ」と切り捨てたりするのではなく、部下一人ひとりの個性をしっかりと把握して、その人なりの最高のパフォーマンスを引き出すことが、管理職には求められるのです。
仮にプレイングマネージャーだとしても、自分の仕事は抑え気味にして部下の育成に力を入れ、成長させることができれば、部署の成績は上がります。部下の中から新たな管理職が育てば会社への貢献度は大きく、ひいては自分の評価を高めることにつながります。そこで今回は、優秀な部下を育てるコーチングスキルの中の、承認のテクニックを紹介します。