「分け方」を変えると新しい“何か”が生まれる
世の中のあらゆるモノやコトは、何らかのルールによって分けられています。
たとえば宅配ピザは、どのお店のものも大抵「8等分」にされています。なぜ7等分や9等分ではなく、8等分なのでしょうか?
第1に考えられるのは「切りやすさ」。円形のピザを半分ずつにカットしていけば、2分の1→4分の1→8分の1となります。これなら調理に慣れていないアルバイトでも簡単に切れるはずです。
次に考えられるのは「食べやすさ」。ひとつのピースがあまりにも大き過ぎると、手に収まりにくく、口に入れにくいものです。ほかにも、「8分の1サイズのカロリーがちょうどいい」「見た目がいちばん美しい」など、いろいろな理由が考えられます。
また、日本でも毎年数多くの書籍や音楽が作られています。小説の多くは「起・承・転・結」の4つに、音楽の多くは「Aメロ・Bメロ・サビ」の3つに分けて作られていますが、その分け方が多いのにも理由があるでしょう。
このほかにも、野球は「9イニング」、サッカーの選手は「11人」といったように、それぞれの物事には、決められた数や「分け方」があります。
普段は当たり前だと思っていることでも、よくよく考えると「そういう理由があったのか」と気付かされることもあれば、「もっといい分け方があるのではないか?」と別のアイデアがひらめくこともあるはずです。
「分け方」を変えることは、既存の常識やルールを打ち破って、新しい“何か”を生み出すきっかけになるのです。
この連載では、「分け方」を変えることで、世の中をもっと快適にする方法、自分が狙った方向性へ人にスムーズに動いてもらう方法、商品やサービスが飛ぶように売れるようにする方法などを紹介していきます。