「捨てられない」と思うからどんどん溜まってしまう
今回は、仕事をしやすい環境を実現するための「分け方」を紹介しましょう。
「デスクの上にどんどん書類が溜まって、仕事をするスペースが奪われていく」。そんな悩みを抱えている方は多いのではないかと思います。ペーパーレス化が進んだとはいえ、いまだに日本の会社では、会議資料やプレゼン資料、報告書などの書類は紙で配布されることが多いからです。
目の前の仕事に追われると、差し当たり必要のない書類には、ゆっくり目を通す時間がありません。しかし、「いずれ必要になるかもしれないから、捨てられない」と思って置きっぱなしにしてしまう。その結果、デスクの上に書類の山ができてしまうのです。
私はかつて、オフィスデザインを考えるための参考として、デスクの机上面がどのように使われているのかを調べたことがあります。
標準的なデスクサイズは幅120~140センチ、奥行きは70センチ程度。デスクの中央にパソコンを置き、その手前にA4用紙を置くスペースがあり、それを見ながらキーボードを打つというのが一般的なワークスタイルであることがわかりました。
このワークスペース部分は幅約80センチなので、デスクの左右にはそれぞれ20~30センチずつの空きスペースができます。置き場にちょうどいいので、整理の苦手な人はここに渡された書類をどんどん積み上げてしまうのです。
山がいつ崩れるかとハラハラし、窮屈な思いをしながら仕事をするよりも、ゆったりとしたデスクで仕事をするほうが、効率は格段に上がるはず。そのためには、とにかく不要な書類を捨てることが大切です。