今までの「分け方」を疑って、新しい「切り口」を求めてみる
いよいよ本連載も今回で最後となります。これまで、さまざまな「分け方」の工夫について紹介してきましたが、最後に、どうすれば新しい「分け方」がひらめくのかについて考えてみることにしましょう。
新しい「分け方」を考えるうえで何よりも大切なのは、当たり前に思っている従来の「分け方」を「これでいいのだろうか?」と疑ってみることです。
たとえばカタログを作るときには、パソコンならパソコン、プリンターはプリンターといったように、商品の種類別に分けるのが一般的です。アイウエオ順や価格順など、ほかにも「分け方」はいろいろありますが、同じページにパソコンやプリンターなどが混在してしまったら、お客さまは求める製品を探すのにひと苦労するに違いありません。
商品を種類別に分類するというのは、メーカーや店舗が、長年お客さまのことを考えながら完成させた「分け方」だといえます。
しかし、どんなに完成された「分け方」であっても、それがすべての人に適していると言い切ることはできません。たとえば、これから会社を興すお客さまであれば、パソコンやプリンター、Wi-Fiルーターといったオフィスに必要な機器をすべて購入する場合が多いので、まとめて見たいと思うかもしれませんし、特定のメーカーに愛着のある方なら、種類別ではなく、メーカー別に製品を並べたほうが探しやすいはずです。
このように、分け方には、私たちが常識と思っていること以外にもさまざまな「切り口」があります。それを認識したうえで、「こうしたらもっと面白いんじゃないか」「このほうがお客さまに喜ばれるんじゃないか」と、新しい「切り口」のアイデアを巡らせてみることが大切です。