続いて「比較」の型です。こちらは、相手に分かってもらいたい数量があるものの、そのイメージを相手がつかめそうもないときに役立つ説明の型です。
例えば、以下のように説明します。
- ステップ1 相手がイメージしにくそうな数量を、あえてダイレクトに示す
- 「この土地はおよそ○ha(ヘクタール)あります」
- ステップ2 ステップ1で示した数量と、相手が知っているであろう数量を比較する
- 「この土地は東京ドーム△個分です」
このように、相手が知っているものの数量で説明すると、何となくでもイメージが伝わるものです。東京ドームのように、数量の目安となりそうなものの例を以下にまとめましたので、ぜひ参考にしてください。こうしたものを自分なりにいくつかストックしておくと便利でしょう。
ちなみに、この「比較」の型は、説明する数量にインパクトを与えたいときにも効果を発揮します。例えば、あるドリンクで「ビタミンC 1,000mg配合」という数量にインパクトを与えたいと思っても、「とても多い量なんです」と説明するだけでは、なかなか伝わりません。
そこで、「このドリンクには、レモン50個分のビタミンCが含まれています」と付け加えれば、相手は「すごい量かもしれない」と感じてくれるでしょう。
「比較」の型を使う際に気を付けたいのは、相手にとっておなじみのモノを比較対象とすることです。先の例でいうと、東京ドームの広さがピンとこない人には、「学校の教室の○個分の広さだよ」のように、多くの人のイメージが湧きやすい学校の教室の広さを比較対象に用いるとよいでしょう(実際には、公立小・中学校の普通教室の平均面積はおよそ64m2です)。
また、「レモン50個」のビタミンC含有量は「パプリカ5個」とほぼ同じですが、「このドリンクには、パプリカ5個分のビタミンCが含まれています」と説明しても、ピンとこない人の方が多いかもしれません。そのため、レモンを比較対象とする方が無難でしょう。
なるべく分かりやすい対象物を示すことが重要です。