不健康な生活習慣は、
気付かないうちにじわじわと命を削っていく
人生の折り返し地点といわれる40代に突入すると、人間ドックなどで体を総点検する人が増えてきます。その年代になると気になりだすのが、生活習慣病。生活習慣病とは、食事や運動、休養(睡眠)、飲酒などの毎日の何気ない習慣が発症の要因となる疾患の総称です。生活習慣病には、日本人の死因の上位を占めるがん、心臓病、脳卒中のほかに、糖尿病なども含まれます。
体によいものを食べ、適度な運動をして十分な睡眠をとる。これが重要と分かっていても、忙しくてなかなか実行できないのが働き盛り世代でしょう。しかし不健康な生活習慣は、気付かないうちにじわじわと命を削っていく、恐ろしい「サイレントキラー」です。さらに複数のよくない習慣は複雑に絡み合い、より深刻な結果を引き起こす可能性があります。
不健康な生活習慣を続けている状態は、少しずつ負債が積み重なっていくようなもので、その恐ろしさに気付きにくいものです。厚生労働省の調査(令和元年「国民健康・栄養調査報告」)によると、食習慣・運動習慣を「関心はあるが改善するつもりはない」人はおよそ4人に1人でした。「改善したいができない」理由として最も割合が高かったのは、「仕事(家事・育児等)が忙しくて時間がないこと」でした。