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新しい働き方の
ホットワード「ABW」とは?

テレワークの導入など、コロナ禍によって
大きく見直されている私たちの働き方。
その新しいスタイルとして注目されているのが「ABW」です。
ABWとは具体的にどのような働き方なのか、
メリットとデメリットなどについて解説します。

東京から人が減る未来も?
コロナ禍で起きた働き方の変化とは

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、テレワーク推進が強く要請されました。これを契機として企業ではテレワークの導入が急速に進んでいます。

総務省の「令和3年度版情報通信白書」によれば、2020年4月7日に発出された1回目の緊急事態宣言後、企業のテレワーク実施率は17.6%から 56.4%へと大幅に上昇。緊急事態宣言解除後にはいったん低下したものの、2021年1月7日に発出された2回目の緊急事態宣言後には38.4%と再び上昇しています。

このようにテレワークの導入によって、多くの企業で在宅勤務が多様な働き方の一つとして定着しつつあります。オフィスに出社せず在宅でも業務が可能であることを、身をもって感じた人も少なくないでしょう。

テレワークの広がりは、人口の移動というデータにも表れています。
総務省の住民基本台帳に基づく人口動態調査によると、1月1日現在の東京圏(埼玉、千葉、東京、神奈川)人口の対前年伸び率は、2020年が0.37%であったのに対し、2021年は0.07%へと縮小しました。数で見ると、東京圏の人口増加数は2万6323人。2020年からなんと約11万人減った計算です。

この傾向をコロナ禍による「東京離れ」と見る向きもあり、総務省は「テレワークの普及で移住者が増えたことが理由の一つ」と分析しています。

企業のテレワーク実施率
出典:総務省「令和3年度版情報通信白書」より作図

定時出社がない? オフィスが毎日変わる?
「ABW」の意味、フリーアドレスとの違いとは

いまや定着しつつあるテレワークですが、多様な働き方の一つとして新たに注目されているスタイルがあります。それが「ABW」です。

ABWとは「Activity Based Working(アクティビティ・ベースド・ワーキング)」の頭文字から取った略語です。「決まった時間にオフィスに出社し、決まった席で働く」のではなく、働く場所や時間を自由に選択できる働き方を指します。

ABWは、オランダのコンサルティング企業が1990年代に提唱したワークスタイルとされ、グローバル企業を中心にオフィス改革の一環として採用するケースが増えているようです。

ABWと似た考え方に「フリーアドレス」があります。
フリーアドレスとは、オフィス内で決まった席を持たず、好きな場所で仕事をするスタイルです。ノートパソコンやスマートフォン、無線LANなどを活用した社内モバイルワークと言い換えることもできそうです。

これに対しABWは、働く場所を自社オフィスに限定しません。自宅やサテライトオフィス、コワーキングスペース、カフェなど、好きな場所で働くことができます。さらに、時間の限定もありません。ABWはフリーアドレスから進化した、さらに自由な働き方、ともいえるでしょう。

ABWのメリット、デメリットとは?
日本での定着はまだ先の話?

ABWを導入するメリットとしては、以下の4つが挙げられるでしょう。

メリット1 オフィスコストが削減できる
ABWを導入することで、従来あった拠点やオフィススペースを集約することができます。その結果、賃料や光熱費、OA機器のリース料などオフィスコストの削減につなげることができます。
メリット2 従業員のモチベーションがアップし生産性が向上する
自分に合った働きやすい環境で仕事ができるのは、従業員にとって大きなメリットです。
例えば、誰にも話しかけられず業務に集中したければ、そのような環境を選択することができます。人とのコミュニケーションがある方が自分にとって刺激になると考えるなら、会話がしやすいオープンスペースを選択すれば良いのです。
その結果、従業員一人ひとりのモチベーションがアップし、生産性の向上につながります。
メリット3 従業員のワーク・ライフ・バランスを促進、優秀な人材流入につながる
働く場所や時間を自由に選択できるので、ワーク・ライフ・バランスの促進が期待されます。
例えば育児や介護との両立、副業として農業を営むといった働き方の選択も可能です。

自身がやるべき業務に対し、いつ、どこで行えば効率が良いのか、その選択を従業員が自律的に行うことで、働く環境に対するストレスを抑えることができます。企業にとっては組織に対する愛着心=エンゲージメントの向上も期待できます。さらに、その結果、優秀な人材が集まりやすいという効果も期待できるでしょう。
メリット4 新しいアイデアが生まれやすい環境ができる
例えばコワーキングスペースでは、異業種間の交流が生まれやすいといわれます。オフィス内であっても「自席と会議室」といったように固定された業務環境とは違い、ソファや大きなデスクなどがレイアウトされたフリースペースで、他部門のメンバーとの交流が活発になることが期待できます。

このような環境のもとでは、いままで浮かんでこなかったようなアイデアも生まれやすくなります。

しかし、ABWを導入することに対し、デメリットや課題も指摘されています。主に、大きく3つの要素が挙げられるでしょう。

デメリット1 チームの一体感が損なわれる懸念がある
ABWを導入すると、物理的にも時間的にもチームメンバー間の距離が広がります。そのためチームの一体感が低下してしまう懸念があります。チームの一体感や連携により期待される生産性向上も難しくなる可能性があります。
デメリット2 いつも同じ場所、同じメンバーで働いてしまう
ABWをせっかく導入しても、いつも同じ場所で仕事をしている、といったケースが考えられます。他部門のメンバーからの刺激を期待し、オープンスペースを働く場所として選んでも、結果として同じ部門のメンバーとしかコミュニケーションを取らない、といった懸念も想定されます。働く場所と顔ぶれが固定してしまうと、従業員のモチベーションアップや生産性の向上といったABWのメリットを享受することは難しくなります。
デメリット3  労務管理が難しく導入に手間がかかる
従業員にとっては働く場所や時間を自由に選べる反面、ABWを導入すると、会社にとっては勤怠管理や人事評価など労務管理が複雑化します。ABWの導入にあたっては、社内制度の見直しや新たなコミュニケーションツールが必要になります。そのための初期投資を無視することはできません。

ABWのメリット、デメリットを見比べると、メリットも大きい一方、企業での導入、運用のハードルも高いようです。オフィスへの定時出社を重視する、多くの日本企業の風土から見れば、なじみづらいようにも映ります。

しかし、アフターコロナを見据えると、多様な働き方の選択肢としてABWを無視することはできないでしょう。ABWを含めた働き方を自社に合わせて選んでいく時代が来るかもしれません。

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記事公開:2021年11月