なぜ人はゲームに夢中になるのか?
街を歩いていると、電車や喫茶店の中でスマートフォンを夢中で操作している人をよく見かけます。SNSやゲームを楽しんでいる人たちです。私自身はまったくゲームをやらないので、その楽しさを体験していませんが、なぜ人がゲームに夢中になるのかについては、行動科学の観点から説明できます。
人気の高いスマホゲームの多くは、「何かを集める」とか「何かをするとポイントがたまる」仕組みになっています。なぜなら、人間は「集める」「ためる」といった行為に夢中になりやすい心理を持っているからです。
あるゲーム開発会社の方から聞いた話ですが、どんなに面白いゲームでも、一定のステージをクリアすると、飽きてしまって離脱する人が増えるそうです。開発会社は、長年のリサーチによって「どのあたりのステージで離脱しそうか?」というポイントをあらかじめ把握しているため、そのステージが終了すると無料でボーナスポイントが提供されるといった仕掛けを用意するのです。思わぬボーナスポイントを手にすることで、「もう少しやってみたい」という気持ちが高まり、離脱を減らすことができるのだそうです。