行動を箇条書きしてどこに問題があるのかを探る
この連載で何度も書いてきたように、営業成績が上がらないとか、勉強をしてもなかなか知識が身に付かないというのは、「やり方」に問題があるケースが多いものです。
どんなに時間をかけて自己研鑽や勉強を重ねても、「間違ったやり方」では、効率よく力が身に付くはずはありません。言い換えれば、自分のやり方を客観的に見つめ直して、どこに問題があるのかを突き止めることが、能力を効率よく伸ばすための早道となるわけです。
行動科学マネジメントでは、自分のやり方を客観的に見つめ直す方法として、「行動分解」という方法を重要視しています。
仕事や勉強における“一連の行動”を一つひとつ分解して、どこに問題があるのかを探るのです。
例えば、私たちは「ペットボトルの水を飲む」ことを一つの行動だと思っていますが、行動分解してみると、以下のように、小さな行動の積み重ねによってペットボトルの水を飲んでいることが分かります。
- ペットボトルを片手でつかむ
- もう一方の手をフタの部分に近づける
- フタをつかむ
- フタをひねる
- フタを開ける
- ペットボトルを口に近づける
- 飲み口を唇にあてる
- ペットボトルのお尻を持ち上げる
- 水を口の中に流し込む
- 水を飲み込む
同じように、仕事や勉強も“一連の行動”によって成り立っています。それらの動きを一つひとつ箇条書きにしてみて、どこに問題があるのかを探り出してみるのです。