大勢の人を巻き込むためには、「聞き手を分析して方針を立てる」
IT企業のカリスマ経営者のプレゼンテーションを見て「自分もあんなふうに人を惹きつける話し方ができたらなぁ……」と思ったことはありませんか? 準備万端で会議やプレゼンテーションに臨んだにもかかわらず、思ったほど反応が良くなかった……。そんな経験は誰もが一度はあるはず。提案する内容が良いにもかかわらず、話し方によって熱意が相手に伝わらず、成果に結び付かないこともあります。大きなチャンスを逃さないために、人を巻き込む話し方のポイントを紹介します。
人を巻き込む話し方には、「説得力がある内容」と、「力強い表現」という2つが鍵になります。一方で、これまで何度か紹介したように、話の効果は相手が決めます。同じ話し方をしても、聞き手によって受け取り方は変わってきます。そのため会議やプレゼンテーションのように大勢の人を相手に話をする場合は、まず聴衆全員の立場や年齢、目的などをできる限り分析することが重要です。その上で、自分が話そうとしている内容は、どの層を巻き込みたいのかを把握して、その層に最も響く話し方を心掛ける必要があります。もし、立場や年齢などにかかわらず、できるだけ多くの人を巻き込みたいのであれば、聴衆の最大公約数が受け入れやすい話し方をしましょう。ただし、そのときは各個人に対する影響力は弱くなります。狙いを絞って深く切り込むのか、的を広げて平均化した内容にするのかといった方針を立てることも、大勢の人を相手に話をするときのポイントと言えるでしょう。