言葉の後に補い理解を促すジェスチャー
ジェスチャーは、言葉を補足するために行う動作です。特に意味もなく話しながら手を動かすだけでは、ジェスチャーとはいえません。それはただの癖になってしまい、相手にとって目障りで逆効果です。話している内容に合った動きをすることで、聞く人の視覚に訴えることができて、より理解を促すことができるのです。
ジェスチャーを大きく分けると、主に以下の5種類になります。
代表的なジェスチャー
指示的ジェスチャー
方向や位置を示す「指示的ジェスチャー」は、スライドを紹介するときなどに使います。注目して欲しいポイントを手や指で指し示すと、聞き手の意識を引き付けることができます。
写生的ジェスチャー
「写生的ジェスチャー」は、商品の大きさや形などを示すときに使うと、実物をイメージしやすくなるはずです。
動作的ジェスチャー
ものの動き方をまねる「動作的ジェスチャー」は、視覚に訴えて印象付けたいときに効果的です。
数量的ジェスチャー
よく使われている、指で数を示す「数量的ジェスチャー」は、話の要点の数などを事前に示すときに使うと、聞き手は頭の中で話を整理しやすくなります。
象徴的ジェスチャー
合図や気持ちを表す「象徴的ジェスチャー」は、ガッツポーズやVサインなどが該当します。
これらのジェスチャーを使うタイミングは、話している内容とほぼ同時が基本ですが、ほんの少しだけ話に遅らせるようにしましょう。話に先行してジェスチャーを使うと、相手に違和感を与えます。例えば、話のポイントが2つあるという意味で数量的ジェスチャーを使うときに、話す前に指を2本立てると、聞き手には急にVサインを出したように見えてしまいます。また、あまり頻繁に使うと落ち着きが無いように見えて、聞き手に軽い印象を与えかねないので気を付けましょう。
ビジネスの場でジェスチャーを使うときは、指先まで意識して美しい所作で、相手にはっきりと分かるように行うのがポイントです。そして、ジェスチャーを使わないときは、余計な動きはせずに落ち着いて話をすることで、めりはりが利いてジェスチャーの効果をより大きくすることができます。