立てよ、大企業よ!
ビジネス書の名著である『イノベーションのジレンマ』。この本で、ハーバード・ビジネス・スクールのクレイトン・クリステンセン教授は、「なぜ大企業はいつも失敗してしまうのか」や「イノベーションが大企業でなく、ベンチャー企業で興るメカニズム」を解説しました。
クリステンセン教授は、大企業は従来技術を向上させ、既存市場で受け入れられている製品をバージョンアップする「持続的イノベーション」が得意である一方、「破壊的イノベーション」、つまり「性能は既存の製品より劣るものの価格が安く、従来とは異なる新しい価値と、将来ビジネスが大きくなる可能性を秘めた新しい製品の創造」は不得手と説いています。
日本はこれまで持続的イノベーションが得意とされ、家電や自動車などの分野で質の高い製品を世界に送り出しました。反面、現代では破壊的イノベーションが生まれにくく、例えば携帯電話(通称:ガラケー)は、革命的なスマートフォン・iPhoneに位置を取って変わられてしまいました。
「では破壊的イノベーションを生む発想はどうすれば得られるのか?」とトンネルの出口が見当たらないとき、そんなときは「逆設定法」をヒントに、斬新なアイデアをひねり出してみましょう。