価格と顧客心理の関係性を視覚化する
自社商品の価格設定は、事業展開における最重要課題であると同時に、マーケティング戦略上、もっとも難しい問題のひとつです。それは自社の利益をしっかりと確保しつつ、顧客に数多く買ってもらえる金額にする必要があるからです。
高く売りたい企業側の都合と、リーズナブルな価格を求める顧客の心理をともに満たす適正価格を探るために有効とされるのが、今回ご紹介するフレームワーク※、PSM分析(Price Sensitivity Measurement = 価格感度分析)です。
手法としてはまず、想定顧客に対してアンケートで、以下4問の質問を行います。
Q1. この商品がいくらから「高い」と感じ始めますか?
Q2. この商品がいくらから「安い」と感じ始めますか?
Q3. この商品がいくらから「高すぎて買えない」と感じ始めますか?
Q4. この商品がいくらから「安すぎて品質に問題があるかも」と感じ始めますか?
次に、価格に関する回答データの累計から価格ごとにパーセンテージを割り出して、グラフにします。すると、Q1とQ3が右上がり、Q2とQ4が右下がりとなる、下に示したようなグラフができます。
※ フレームワーク・・・経営戦略や業務改善など、さまざまなビジネス局面において、課題解決や現状分析をするための思考方法。思考の枠組み。