話の内容を相手にきちんと伝える土台となるのは声ですが、表情も重要な要素の1つです。スピーチやプレゼンの聞き手は、あなたの言葉だけでなく話している表情まで観察し、情報を読み取ろうとします。
無表情で商品やサービスの説明をするよりも、話す内容や話の流れに応じて表情に変化を付けたほうが、相手の共感を得やすいのは言うまでもありません。声に顔の表情を加えることで、より伝わりやすくなります。
表情を変えながら話すことも、スピーチにメリハリを利かせる重要なポイントなのです。
例えば、次のようなイメージです。
- 大事なところでは眉をクッと上げて、大きな声で話す。
- 楽しい内容を話すときには、楽しそうな笑顔を見せる。
- 厳しいことを話すときには、険しい顔をする。
一般的に日本人は、無表情でスピーチやプレゼンをする傾向があるのですが、このように状況に合わせて表情を付ければ、聞き手は話の内容にもっと引きつけられ、説得力が増し、伝わりやすくなるはずです。
表情を効果的に使って話すトレーニング方法
さらに、表情をつくると、声の出方も変わってきます。
眉を上げたり、頬を上げたりすると、顔の中に空間が生まれ、声が響きやすくなるからです。つまり、話をするときに表情が乏しいままだと、顔の筋肉があまり動かないため、いい声も出にくくなるということです。せっかくのボイトレの成果が、十分に出ないということにもなりかねません。
試しに、無表情のままで「こんにちは」と声を出してください。
次に、眉を上げて「こんにちは」と声を出してください。
どうでしょう? 同じ言葉でも、少し音質が変わったことに気づくのではないでしょうか?
表情を変えながら話す方法は、スピーチやプレゼンだけでなく、1対1の商談でも有効です。大事な場面では眉を上げて、「この商品はおすすめです!」と言ってみてください。きっと熱意が伝わるはずですよ。
ちょっとしたことですが、話し方にメリハリがついて伝わりやすくなるので、ぜひ試してみてください。