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What's this?

先進の「画像解析AI技術」で
社会インフラと人の生活を守る。

橋梁、トンネルなどの社会インフラの
点検業務をサポートする画期的なサービスが、
2018年4月に誕生しました。
それが、医療用画像診断システムで培った
高精度な画像解析技術を用いて
富士フイルムが開発した「ひびみっけ」。
検査技術者の大幅な作業時間削減、業務品質向上を実現する
その秘密、この記事を読んで「みっけ」てください!

デジタルカメラで撮った画像から
髪の毛レベルのひびを検出

日本の橋梁やトンネルなどの多くは、1950~60年代の高度成長期に建設されたもので、老朽化が進んでいます。さらに、2012年に発生した中央自動車道笹子トンネル天井板落下事故を契機に、省令で橋梁とトンネルについて「5年に1回の近接目視による点検」が義務付けられました。対象となる橋梁は全国で約70万橋、トンネルは約1万本もあります。しかし、高度な点検技術をもつ専門家の高齢化や人手不足が問題となり、点検関連業界への負担の増加が大きな課題となっています。
富士フイルムはその課題を解決するために、AIを活用したクラウド型の社会インフラ画像診断サービス「ひびみっけ」を開発しました。「ひびみっけ」は、富士フイルムが培ってきた医療用画像診断技術を応用したものです。CTスキャンなどのモノクロ画像から、血管だけを自動的に浮かび上がらせる技術を活用して、点検者がデジタルカメラで撮影した画像からコンクリートのひびを検出します。その精度は、髪の毛1本分の幅0.1mmという微細なひびも見つけるほど。「ひびみっけ」がどのように点検作業を効率化するのかをお伝えする前に、皆さんの安全・安心を守る点検現場の作業手順をご説明しましょう。

CAD作図にかかる時間を
クラウドとAIで40%以上削減

橋梁やトンネルの点検は、まず現場でコンクリートのひびを目視で確認し、印をつけるチョーキングという作業から始まります。その後、チョーキングした点検部を撮影し、チョーキングの印を見ながら全体をスケッチ。事務所に戻って写真を貼り合わせて、スケッチしたひびをトレースしながらCAD(設計支援ソフト)でデータを作図します。「ひびみっけ」は、一連の作業の中でスケッチと作図の時間を大幅に短縮するサービスです。チョーキング後、点検現場を複数に分けて撮影し、画像をクラウドにアップロードすれば、複数の画像を一枚に合成。ひびを自動的に検出し、さらにCADの作図まで行ってくれるのです。撮影した画像の上下や撮影時間がバラバラでもOK。多様な点検現場の膨大な画像データにより学習したAIが、小さなひびも見逃しません。誰でも直感的に簡単に操作できるユーザビリティの高さ、設備やソフトの初期投資なしに利用できるコストメリットの高さで、好評をいただいています。お客さまに協力いただき、同条件で比較した点検所要時間の実験では、従来170分かかっていた作業が、「ひびみっけ」を初めて利用したところ90分に短縮できました。操作に慣れれば、点検時間を50%以上削減することも可能です。

■「ひびみっけ」を使った点検作業の流れ

■従来の作業時間との比較(橋梁サイズ4.5m×6m)

現場の「人」をAIで支援
社会への貢献領域拡大へ

これまで富士フイルムでは、航空機のエンジン部品や石油プラントなどを対象に、X線画像を使った非破壊検査の製品や技術も提供してきました。今回、新たに橋梁やトンネルなどの点検業務の支援に取り組んだのは、SDGs(2015年の国連サミットで採択された持続可能な開発目標)を意識し、社会インフラの老朽化という世界共通の課題の解決に寄与するためです。開発部門にとっても初めての領域となるため、数十社のゼネコンや建設コンサルタント、専門家の協力を得ながら、全国各地の現場で検証を重ね、「ひびみっけ」の開発を実現させました。その中心に据えているのは、現場になくてはならない検査技術者の方々へのリスペクトです。今後さらに需要が増え、人手不足などの課題を抱える検査の現場で、検査技術者の方々を先進技術でサポートすることで、業務負荷の軽減や、作業性と検査品質の向上に役立ちたいと考えています。
今後は、道路やマンションの大規模修繕に向けた外壁の点検など、「ひびみっけ」のサービス領域を拡張していく予定です。画像解析技術の進化をクラウドやAIをはじめとする最新技術と連携させ、社会の安全・安心へ持続的に貢献するために、さらなるイノベーションを目指します。

社会インフラ画像診断サービス「ひびみっけ」に関する情報はこちら

■「ひびみっけ」サービス画面

撮影した画像のアップロード
画像の合成、ひび割れ検出

【取材協力/富士フイルム株式会社 産業機材事業部】

記事公開:2018年6月