家事をしてくれない家族に文句を言うのは禁物
前回までは、上司や同僚、部下など、職場の人たちとの会話でイライラをぶつけないための「言い換え」について紹介してきました。
こうしたビジネスの場であれば、相手の言動に怒りを感じても、比較的に「何とか気持ちを落ち着かせよう」という心のブレーキが働きやすいかもしれません。
むしろ、より気を付けたいのは、気心の知れた家族や友人に対して。ささいな言動でも、歯止めが利かなくなって、怒りをぶつけてしまうことが多いのではないでしょうか。
そこで今回は、家族や友人に対してつい文句を言いそうになったときに、試してみたい「言い換え」の例をいくつか紹介します。
まずは、家族のケース。同じ家で暮らす中で大きな課題になることとしては、「家事」にまつわることが多いでしょう。
最近では、家族で家事を分担することは一般的になっていますが、双方に平等感のある分担がなされているかは、また別の話。相手ばかりが楽をしているように見える、平日は仕事ばかりで休日にはだらけてばかりに見える、ということもあるでしょう。
そんなときは、つい、
「少しは家事をして!」
と文句を言ってしまいそうですが、このように相手を強く責めると、むしろ逆効果となってしまう恐れがあります。
人によっては、「家事よりも仕事のほうが大事。平日は仕事を頑張っているんだから、せめて休日ぐらいは休ませて」と思うかもしれません。
その考え方が正しい、間違っているなどの問題ではなく、人は自分が思っていることを否定する強い言葉をぶつけられると、つい、反発したくなってしまうものです。結果、思わぬ言い争いに発展し、ささいなことで、家族仲が取り返しのつかないことになってしまう恐れもあります。