まずは「オファー」の型です。これは、自分から相手に対し、何らかのお願いをしたいときに有効な説明の型です。
例えば、次のようなステップで会話を進めてみましょう。
- ステップ1 お願いするテーマを伝える
- 「会議の日程調整についてお願いがあります」
- ステップ2 具体的なお願い事(結論)を伝える
- 「お願いというのは、日程調整アプリを使っていただきたいということです」
- ステップ3 現状の問題点を、相手が自分のお願いを聞き入れる判断材料として提示する
- 「現状は参加者の日程を聞いて調整していますが、メンバーの日程がなかなか合わずここ数日間調整に努めています。まだ数名と確認中で、日程の確定にはもう少し時間がかかる見込みです」
- ステップ4 自分が到達したい状態を伝える
- 「私は、もっと効率的に日程を決めたいと考えています」
- ステップ5 相手の意向を聞く
- 「ご検討いただけそうでしょうか?」
ステップ1は、会話のテーマを示し、相手に心の準備をしてもらうためのステップです。
大切なのは、次のステップ2です。「どうしてほしいのか?」という結論を先に伝えます。この例では、「日程調整アプリを使ってほしい」という要望を、まず知ってもらうわけです。
ステップ3では、現状の問題点を、相手が自分のお願いを聞き入れる判断材料として提示します。なるべく客観性の高い事実を伝えることがポイントです。
さらにステップ4では、お願い事を聞き入れてもらうことで、自分が到達したいと考えている状態を伝えます。自分がどのような状態を目指しているのかを簡潔に伝えましょう。
最後のステップ5は、相手の意向や考えを聞くための問いかけです。
この「オファー」の型の説明をスムーズに進めるためには、先に会話の全体像を整理しておくといいでしょう。現状(ステップ3)と、自分の目指す理想の状態(ステップ4)を一枚の図として頭の中にイメージしておくと、より相手に伝わりやすく、順序立てて説明できるようになるはずです。
全体像を整理した例