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企業普及率はすでに6割!
身近になった「クラウド」をあらためて知る。

インターネットで提供される多くの商品についている「クラウド」という言葉。
いつの間にか身近なものになっていますが、大きく3つに分かれるサービスの種類や、利用形態の違いなど、知られていないこともあります。
そこで今回はクラウドの種類、普及状況などを解説していきます。

ネットワークを介して利用できるクラウドサービス

クラウドサービスとは、インターネット上にあるソフトウエアやデータなどを、それがどこにあるかを意識しなくとも、インターネットを介して必要な時に必要なだけ利用できるサービス形態のことです。
身近なものでは電子メールや会計システム、グループウェアといったものから、インフラ自体を提供して自由度の高いアプリケーション開発が行える大規模なものまで、さまざまなサービスがクラウドで提供されています。

そもそもクラウドという言葉は、2006年に行われた当時のGoogle CEOエリック・シュミット氏のスピーチで使われたことにより広まったとされていますが、それ以前より技術者がネットワーク図を作成する際に、インターネットで接続された、ネット上のどこかにあるものを雲の絵を使って表わしたことに由来するともいわれています。

クラウドサービスが現在のように普及する以前は、利用したいソフトウエアを開発または購入し、パソコンにインストールして使うのが普通でした。また、データも自分のパソコンに保存するため、別の場所で利用したい場合はDVDやUSBメモリーといった記録メディアを経由する必要がありました。
クラウドサービスが普及した現在は、ウェブブラウザでクラウドサービスにアクセスするだけで、パソコンにソフトウエアがインストールされていなくてもサービスを使用することができます。また、データの保存もクラウド上に行うので、会社でも自宅でも出先のパソコンでも、さらにはスマートフォンでも同様のサービスを使って同じ作業を行うことができるのです。

クラウドサービスの種類は大きく分けて3つ

クラウドサービスは、ユーザーの利用範囲から3つに分類できます。

● SaaS(Software as a Service)
インターネット経由でソフトウエアを利用する最も基本的なクラウドサービスです。以前は、ASP(Application Service Provider)と呼ばれることもありました。
これまでパッケージで売られていたソフトウエアがクラウド化されたもので、電子メールから顧客管理システムまでさまざまなサービスが提供されています。ほぼ全ての機能がウェブ上で利用できるのでスキルや手間なく使えますが、反面自由度は低く、独自の機能を追加することは難しくなっています。
代表的なものに電子メールサービスの「Gmail」やビジネスソフトをまとめた「Microsoft Office365」などがあります。
● PaaS(Platform as a Service)
ソフトウエアを開発する土台となるプログラム実行環境やデータベース、ネットワーク関連ツールといったプラットフォームがインターネット経由で提供されるサービスです。利用者は自由にアプリケーションを開発することができるので、SaaSと比べると自由度が上がる一方、プログラムができる技術者が必要になります。
代表的なものに「Microsoft Azure」や「Google App Engine」などがあります。
● IaaS(Infrastructure as a Service)
システム開発・運用に必要な仮想サーバやハードディスク、ファイアウォールなどの基礎的なインフラがインターネット経由で提供されるサービスです。
PaaSと比べると最低限の環境しか提供されないので、開発・運用には専門的なスキルが必要となりますが、アプリケーション開発の自由度は最も高くなります。また、アクセス数の増減にあわせて、ディスク容量やCPUの処理能力などを柔軟に調節し無駄を省くことができます。このことを「スケーラビリティが高い」と言います。
代表的なサービスに「Google Compute Engine」、「Amazon Elastic Compute Cloud」などがあります。

また、クラウドは利用形態によって「パブリッククラウド」「プライベートクラウド」「ハイブリッドクラウド」の3つに分けられます。

● パブリッククラウド
クラウドの基本的なサービスを不特定多数が共同で利用する形態。
● プライベートクラウド
利用企業に専用のクラウド環境を提供する形態。パブリッククラウドは基本的なサービスしか提供できないため、企業独自の要件やセキュリティ基準を実現するのが難しいケースがあります。その場合は従量課金制のパブリッククラウドより、プライベートクラウドが選択されることが多いです。
● ハイブリッドクラウド
上記2種類にはそれぞれメリットやデメリットがありますが、ハイブリッドクラウドは両者を統合した形態です。ただし両者を使い分けるための方針や、統合管理する仕組み、それぞれのクラウドでデータを移動する際の可搬性を考慮しなければなりません。

このようにインターネットを利用したクラウドサービスは、ユーザーがサービスを所有するのではなく、必要な機能を必要な時に利用する仕組みです。そのため、ハードウェアなどを自前で購入する必要がなくなる上に、ソフトウエアやシステムの構築・管理の負担が大幅に減り、個人、そして企業の業務の効率化とコストダウンが図れるようになりました。

クラウドサービスの3つのサービス内容と利用形態
出典:総務省「平成30年版 情報通信白書」より作図

利用が広がるクラウドサービスとそのリスク

総務庁の調査によると、クラウドサービスを一部でも利用している企業の割合は平成30年に58.7%となっており、平成26年(38.7%)から4年間で20%も増加しています。
利用しているサービスの種類については、「ファイル保管・データ共有」が53.1%と最も多く、次いで「電子メール」(52.2%)、「サーバ利用」(51.0%)となっています。また、導入について「非常に効果があった」または「ある程度効果があった」と回答した企業は83.2%と高い割合を示しています。
技術利用に保守的とされる官公庁においても、平成30年に「政府情報システムにおけるクラウドサービスの利用に係る基本方針」が策定され、積極的な導入が広がっています。

クラウドサービスの利用状況(企業)
出典:総務省「平成30年通信利用動向調査の結果」より作図
クラウドサービスの利用目的(企業)
出典:総務省「平成30年通信利用動向調査の結果」より作図

とはいえ、デメリットもあります。2019年1月には、大手クラウドサービスから約480万件の顧客情報が流出したという事件がありました。クラウドサービスでは、通常個人情報や顧客情報といった重要なデータがクラウドサービス事業者側のサーバに保管されており、インターネットを介して情報のやり取りが行われていることから、流出や消失のリスクがあるということは認識しておくべきです。また、天災などによるサービス一時停止や第三者による不正アクセスといった事故の可能性もあります。ほかにも、データアーカイブ用のクラウドサービスでは、大量のデータを頻繁にダウンロードする際に高額の費用がかかる場合もあり、一度大量のデータを預けるとデータを移動しにくくなるというリスクもあります。
十分な情報セキュリティ対策が施されたクラウドサービスを選択することが重要であるのと同時に、利用者側でも常に安全性を意識し想定された脅威に対する対策をあらかじめ考えておくことも大切です。

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記事公開:2019年9月
情報は公開時点のものです