3つのステップで洗い出し! 今すぐできる自分の業務分析方法とは?
会社、そして、皆さん自身の業務効率化を進める上で、真っ先に取り組むべきこととは何でしょうか?
ズバリ、それは「徹底的な現状分析」です。
私たちコンサルタントは、クライアント企業の業務改善プロジェクトに携わるにあたって、その会社が抱えている現在の状況を「客観的」に把握し、どこに「問題点」があるのか、また、理想とする姿と現実との「ギャップ」は何なのかをあぶり出すところからスタートします。
そして、会社を構成する一人ひとり、つまり、皆さん自身の業務改善・効率化においても同様に、現状分析が出発点となるのです。
現状分析は、「自らの仕事における内訳の把握」「仕事内容の分析」「業務の改善」の3つのステップで行います。
・まず第1ステップとして、「自らの仕事における内訳の把握」です。
例えば、「社内打ち合わせ」「文書作成」「移動」「待機」「メール返信」「日報作成」「交通費精算」といった作業単位で仕事を分類し、その日1日の内訳を書き出します。これを1週間くらい続けると、大まかな内訳の「傾向」が見えてくるはずです。
・次に、第2ステップの「仕事内容の分析」です。
書き出した各項目について、それが「主業務」なのか、「付随業務」なのかを書き加えます。さらに、付随業務と分類されたものには、「Must」か「Want」かも記入します。
(「主業務」「付随業務」「Must」「Want」については、本連載vol.4をご参照ください)
上記の作業を行ってみると、1日のうちでどれくらい主業務に時間を割いているのか、また、どれくらい付随業務に時間を取られているのかが、はっきりと見えてきます。
・最後の仕上げ、第3ステップが「業務の改善」です。
業務の改善といっても、ここで注意してほしいのが、あれもこれもとやみくもに手を付けようとしないことです。なぜなら、その作業に膨大な時間を奪われる結果になってしまい、効率的な業務改善ができなくなってしまうからです。
第3ステップにおける最も重要なポイントは、業務改善に着手する際の「優先順位」です。作業時間の多い上位20%に的を絞って効率化を図るようにするのです。
次の図を参考に、「作業時間の多い上位20%」を改善すれば、全体の80%に波及し、最小限の努力でより大きな効率化が期待できます。その理由を次の章で説明していきましょう。