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日々を充実させる!タイムマネジメントの技術

24時間を上手に使って、仕事もプライベートも充実させるコツを紹介します。
vol.7

より充実した休日を!
週末の朝のウィークリーレビューで探す
自分に合った過ごし方。

自分の現在地を確認! 週末の朝に行うウィークリーレビューとは。

皆さんはどのような休日を過ごしていますか? 疲れがたまっていてゆっくり寝たい方も多いと思いますが、休日は翌週に向けて準備できる貴重な日でもあります。前回は仕事のパフォーマンスを上げるための朝の時間の活用法をお伝えしましたが、今回は休日の過ごし方に注目。疲労を回復しながら、無理なくやってみましょう。

有意義な休日を過ごすために習慣にしてほしいのは、休日の朝に行う1週間の振り返り「ウィークリーレビュー」です。仕事に限らず、プライベート時間も含めて、平日にどういうことをしたか、1週間を振り返ることをいいます。次の4つのステップで進めてみるといいでしょう。

Step 1:今週達成できたことは?
Step 2:今週できなかったことは?
Step 3:まだできていないずっとやりたかったことは?
Step 4:来週の行動目標は?

第3回でも説明したように、自分が長期的に目指す姿・ゴールのため、1週間ごとに小さな行動目標を設定することで、モチベーション高く、効率的に行動することができます。1カ月や1年単位で目標の設定・振り返りを行うと、気づかないうちに本来目指すべき方向から外れてしまうことも多く、軌道修正するのに時間を要するでしょう。しかし、1週間単位のこまめな目標設定・振り返りで、このような事態を防ぐことができます。Step 1~3と順を追って見直し、本当に達成したいゴールに対して「今自分がどこにいるか」を確認することで、Step 4にて翌週の行動目標をより適切に立てられるようになるでしょう。

■ ウィークリーレビューの効果

また、ウィークリーレビューを重ねることで、「できた・できなかった」という結果だけを判断するのではなく、自分がどのような行動傾向にあるかを分析できます。例えば、週の後半にダラダラしてしまっているときは、その週の前半はモチベーションが高く張り切り過ぎた、といったように分析できます。その結果から、自分でスケジュールを調整することもできるでしょう。このように自分のパターンを客観的に理解することで、翌週からのパフォーマンスの向上を図れるかもしれません。

週末に心身をリセットして、翌週に備える

1週間を振り返った結果、あまり調子が良くなかったときは、週末を「調整日」にして、心身のケアに努めましょう。調子の悪さを一度リセットするために効果的な方法を、3つ紹介します。

(1)運動して汗をかく
体を動かすのは心身のリセットに最適な方法の一つ。ストレスホルモンが減り、やる気をチャージするホルモンが増えるのです。ジムで筋トレしたり、近所をジョギングしたり、心拍数を上げて汗をかき、デトックスしながら心身をリセットしましょう。

(2)自律神経を整える
忙しい平日で体は緊張状態になっています。このような日々が続くと、交感神経が優位になり、自分では上手に切り替えられなくなることも。睡眠の質や集中力が低下する上、疲れも抜けにくくなるため、「最近だるいな」「やる気が出ない」と感じたら、整体やヨガなどで活動モードの交感神経からリラックスモードの副交感神経へとスイッチしてみてください。

(3)前向きな思考や言葉に触れる
ネガティブな思考から抜け出せないときは、前向きな考え方に触れるのがおすすめです。私の場合、著名人による講演など、1時間程度の映像を視聴することもあります。新しい考え方に触れることで、自分の考えの偏りや矛盾に気づき、ネガティブ思考を断ち切りやすくなります。自分の意志だけで考え方を変えるのはむずかしいもの。他の人の思考法や言葉を活用しながら、徐々に調整していくのも一つの方法です。

こうした方法を参考に、翌週に向けて心身ともに切り替えられるよう、自分なりのリセット方法を見つけてみてください。

余裕のある週末は、「リフレッシュ予定」か「インプット予定」で充実度アップ!

今週は調子良く過ごせたという方は、心身のリセットだけにとどまらず、エネルギーをより蓄えられるような週末の予定を考えてみましょう。ポイントは、「リフレッシュ予定」か「インプット予定」のどちらか一つを組み込むことです。

リフレッシュ予定
美術館でアートに触れる、映画を観に行くなど、気持ちが前向きになれる外出のこと。出かけることが面倒になりがちな方は、美容室や演劇鑑賞など、予約が必要な外出予定を組んでおくといいでしょう。「いつかやりたいことリスト」を作っておくのもおすすめです。「新しくオープンするカフェに行く」「理想の部屋のイメージに合う家具を買いに行く」など、突然スケジュールが空いたときや、調子が良いときに実行できるリストを作っておきましょう。積極的にさまざまな場所へ出かけることで、充実感が得られるはずです。

インプット予定
自分のスキルアップのために費やす時間を指します。書店で本を探したり、セミナーや英会話などのレッスンを受講したり、新しいことを学ぶ機会を作ってみてください。頭を使うので疲れるものですが、学びを通じて成長を感じることは、翌週へのモチベーションにもつながります。

1週間の振り返りの結果を考慮し、「今週はリフレッシュ予定」「来週調子が良かったら、インプット予定を取り入れてみよう」とハードルを低くして、週末の予定を考えてみましょう。そのときの調子や状況に応じて、臨機応変に調整してください。

また、実際に週末を過ごして、「どう感じたか」を振り返ることも大切です。まずはその時の素直な気持ちと向き合ってください。満足感が高かったこと、リフレッシュしたと感じられなかったことは何か、丁寧に振り返り、翌週以降に生かしましょう。

充実した日々を過ごすためには、平日の疲れをしっかりと取る休日が必要です。朝のうちに1週間を振り返り、うまくいかなかった週は心身をリセット、順調に過ごせた週はリフレッシュ予定かインプット予定でより充実した休日にしましょう。有意義な休日を過ごせるようになると、心身の活力が補給され、翌週からも充実した日々が送れることでしょう。

充実した時間を過ごすためのポイント

週末の朝のウィークリーレビューに応じて、
予定を調整し、エネルギーを補給。
調子が悪ければ休日でリセットし、翌週に備えよう

PROFILE

池田 貴将
池田 貴将いけだ・たかまさ
株式会社オープンプラットフォーム代表取締役。リーダーシップ・行動心理学の研究者。大学在学中にアメリカへ行き、コーチング・目標達成・モチベーション理論を学び、起業。科学的根拠に基づいた独自メソッドを開発。著名人を含む、年間1万人以上がセミナーに参加し、高い評価を受ける。著書に『タイムマネジメント大全 24時間すべてを自分のために使う』(大和書房)、『覚悟の磨き方 超訳 吉田松陰』(サンクチュアリ出版)、他多数。

記事公開:2023年7月