広報の役割とは？
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「広報」とは「一般に広く知らせる」という意味があり、企業広報は、企業の情報を社内・社外に向けて発信する役割を持ちます。社内と社外に情報を提供して、その受け取り手と関係性を構築することが広報の仕事です。

例えば社外には、事業活動報告や事業方針の発表などを行って、各関係者に情報提供を行うのが広報の役割となります。自社の状況や今後の計画を伝え、認知度をあげることが主な目的です。社内向けの広報施策では、社内報の作成や従業員に役立つ情報を発信するクリッピングなどを行い、エンゲージメントを高めることが目標となります。

広告宣伝とは、メディアに対して企業が対価を支払い、自社にとって有益な情報を掲載・発信してもらうことを意味します。どんな情報をどのように宣伝するのかを事前に決められるため、基本的に想定していた通りの宣伝活動が行えるのが特徴です。

一方で広報は、情報を会社から提供した上で、メディアに報道してもらえるように「働きかける」ことが大前提です。実際にその情報が報道されるのか、どのような形でユーザーに届けられるのかは、メディアの判断に委ねられます。メディアはユーザーにとって有益な情報を届けられるよう、第三者としての視点で情報を精査するため、信頼性が高まる点が広報のメリットです。

IRとは、株主や投資家に自社の経営情報や財務情報を提供することを意味します。経営状況を正確に把握してもらった上で、良好な関係を築けるように計画を立てるために実行されます。具体的には企業説明会や決算説明会などを開催したり、前年度の財務状況を含めた経営戦略レポートを提供したりするのがIRの基本です。

広報とは違い、良い情報も悪い情報も正確に伝えなければならない点が、IRの特徴です。

広報は現代社会の最新情報を集めて、自社の提供する商品やサービスがトレンドから乖離しないように調整するのも目的です。具体的には報道対応における世間の反応を確認したり、SNSなどから自社への意見を収集したりといったことが手法として考えられます。会社の活動が社会的な視点から見て偏ったものにならないように、トレンドや最新技術などの情報収集は常に必要となるでしょう。

広報はステークホルダーやメディア関係者など、さまざまな人たちと信頼関係を築くのが仕事です。そのため誰とでも円滑なコミュニケーションを取れる能力は、必須のスキルとなるでしょう。広報としてステークホルダーやメディア関係者に自分のことを覚えてもらうための話術や、印象を強める対応力も必要です。

広報とは、主に適切かつ正確な情報発信を行うのが仕事です。誤字脱字の多い文章の公開や、会見時に間違った言葉遣いが目立つと、広報はもちろん会社の印象が悪くなる恐れがあるため、注意力や対応力がスキルとして求められます。また、海外展開を見据えている場合には、海外メディアにアピールする語学力を習得することも必要です。

広報は業務上で発生する可能性のあるリスクを理解し、すぐに対応できる危機管理能力も必要です。例えば不祥事が発生したときのことを想定して、素早く記者会見を開けるプロセスを作ったり、メディアや消費者からの問い合わせに対応できる環境を、事前に構築したりといったことが、危機管理能力を持つことで可能となります。また、近年はSNSでの炎上などもリスクに含まれることから、問題発言をしないためのポイントや、万が一トラブルが起きた際の対応方法を決定できる能力も必要です。