「この症状、水虫かも?」女性の足のお悩み解決講座
外反母趾や巻き爪、ウオノメ、タコ……など、働く女性の足にトラブルはつきもの。実は水虫も女性の足に多い病気です。そのガサガサかかと、実は水虫かも!? 女性が水虫になる原因や治し方、対策をまとめました。
水虫の2人に1人は女性、原因は?
女性は「水虫かも?」と思っても、「恥ずかしい」と病院へ行かず、自力で治そうとする人も多いようです。なんとなく水虫は男性に多いイメージがあるかもしれませんね。
でも実際の病院の集計では、水虫の患者数に男女の差はありません。つまり2人に1人は女性です。ただし、これには「女性のほうが水虫を気にして病院へ行く人が多い」ということも影響しているようです。ちなみに皮膚科を受診する人のうち、水虫の患者の割合は、全体の1割ほどです。
女性に水虫が多い原因は?
水虫は「白癬菌(はくせんきん)」というカビの一種で起こる皮膚病です。白癬菌が繁殖しやすいのは、25~37℃で湿気のある場所。一日中靴を履き、蒸れた足は、菌が大好きな環境です。
昔より女性の水虫が増えている理由は、女性の社会進出によって、一日中靴を履く女性が増えたこと。特に社会人になると靴を履く時間が増えるため、20代から水虫の人の数が増えます。
女性のパンプスやストッキング、冬場のブーツやタイツは特に蒸れやすく、水虫リスクがアップ。パンプスは足に合っていないと、外反母趾や巻き爪などのトラブルの原因にもなってしまいます。
かかとのガサガサ、実は水虫かも?こんな症状に要注意
一般的に「水虫」と呼ぶのは、「足白癬」(あしはくせん)と呼ばれる足の水虫のこと。足に以下のような症状はありませんか。かゆくない水虫もあります。
足白癬の症状とタイプ
- ・足の指の間がかゆくなったり、皮がふやけたり、むけたりする(趾間型)
- ・足の裏に小さな水ぶくれができる(小水疱型)
- ・足裏全体が硬くなり、ガサガサしたり、ヒビわれたりする(角質増殖型)
ガサガサしたかかとは、乾燥のせいと思われがちですが、保湿をしても改善しないなら、水虫(角質増殖型)を疑ってみても。かゆみが少ないので水虫と気づきにくいのが厄介です。一般的な水虫は多湿になる夏に症状が出やすく、秋になるとおさまってきますが、角質増殖型は冬でもよくなりません。むしろヒビわれがひどくなることもあります。
女性の大敵!水虫を放置すると「爪水虫」に
足の水虫を放っておくと、ひどくなって爪の水虫「爪白癬」(つめはくせん)を引き起こすことがあります。爪水虫になると女性は「夏に素足でサンダルが履けない…」と悩みのタネに。治療中は薬の効果が弱まらないよう、ネイルも控えなければなりません。
爪白癬の症状
- ・爪が白や黄色ににごる
- ・爪が分厚くなる
- ・爪の下(裏側)がボロボロになる
女性の水虫の治し方、完治させるには?
水虫は再発も多い病気です。完治させるには以下のような点を心がけることが大切です。
1.「水虫かも?」と思ったら恥ずかしがらずに病院へ
病院に行くのが「恥ずかしい」と水虫を自力で治そうとする女性もいます。市販薬も効果はありますが、そもそも水虫の診断は非常に難しく、自己判断は危険。まずは皮膚科で診てもらうのが安心です。
完治までには、足の水虫なら最低1ヶ月。爪水虫の場合、爪の伸びる速度にもよりますが、半年から1年くらいかかります。症状が和らいでも、処方された薬は最後まで服用するのが完治への近道です。
2.水虫菌を繁殖させない環境をつくる
治療の途中でも、症状が再度悪化しないよう、水虫菌を繁殖させない環境をつくることが大事です。
①足を清潔に保つ
毎日足の指の間まできれいに洗いましょう。ただし、かかとや足裏を強くこすりすぎて傷がつくと、そこから菌が入りやすくなるので注意。やさしく洗い、風呂上がりはタオルで水分をしっかり拭きとります。
②パンプス、ブーツ、ランニングシューズなどをアルコール除菌する
パンプスやブーツのような洗えない靴は、アルコール除菌がおすすめ。水虫対策と同時に、ニオイ対策にもなります。スプレータイプなら中にシュッとかけるだけでよくかんたん。汚れがひどいときは、クロスタイプで拭いてもよいでしょう。持続効果のあるアルコール除菌スプレーを使えば、効果が長持ちします。
スポーツジムやフィットネスクラブに通ったり、ランニングをしていたりするなら、運動に使うランニングシューズなどは汗で余計に蒸れやすい状態。パンプス同様、持続効果のあるアルコール除菌スプレーなどでケアをするとよいでしょう。靴には、帰宅したらすぐにスプレーをかけることを習慣にしておくことをおすすめします。
③ストッキングやタイツ、靴下にもアルコール除菌
靴だけでなく、ストッキングや靴下も、アルコール除菌スプレーをかけておくのがおすすめです。洗濯を干すときに、スプレーをシュッとかけてから干すだけでOK。靴下などは裏返して、足が接するほうにかけるとより効果的です。