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フジしか知らない世界

第29回

“その道”では「いつかは手に入れたい」憧れ!
フジノンの双眼鏡

富士フイルムが「双眼鏡」を作っているのをご存じですか? 光学機器に興味がある方でも「量販店でもあまり見ない」という方もいるかもしれません。
世界にフジノンのファンがいるらしいのですが、では、いったいどんな人たちが富士フイルムの「フジノン双眼鏡」を使っているのでしょう?

双眼鏡は富士フイルムの光学機器の原点!

富士フイルムの光学製品の中心、埼玉県の大宮事業所にお邪魔しました。

皆さんの真ん中にドーンと立っているのは…、超巨大な双眼鏡ですね! 鏡筒部分には誰かのサインのようなものも見えますが?

「きっと皆さんも聞いたことがある方のサインなんですが、その話は少し後にとっておきましょうか(笑)」

楽しみにしておきます! ところで、富士フイルムが双眼鏡を作っているって、知らない方も意外と多いように思うんです。

「そうかもしれませんね。でも、富士フイルムと双眼鏡の歴史はとても古く、太平洋戦争中にまでさかのぼります。大宮事業所の前身である富士写真光機が光学ガラスの生産に成功しましたが、戦時中ということもあり、民生用のカメラレンズを生産できる状況ではありませんでした。ですから、富士写真光機の最初の製品は双眼鏡だったんです」

富士フイルムの光学機器の原点は、双眼鏡にあったんですね!

「戦後もその流れを受け継ぎ、官公庁に対してや業務用として製品を納めることが多いですね」

国境警備から追跡ヘリ、スペースシャトルまで
「見つけるプロ」から絶大な信頼を得る高性能

実際に、どんな現場でフジノンの双眼鏡が使われているのでしょう?

「世界で一番使われているのが『国境警備』かもしれません。陸上での監視はもちろんのこと、多くの巡視船にも採用されています」

まさに“発見するのが仕事”という現場。「国を守る目」なんですね。

「そのほか、海上保安庁の船やヘリで遭難対応に使われたり、追跡ヘリから逃走犯の車のナンバーを確認したり、それからスペースシャトルの着陸時の位置確認用に使われたこともありますね」

なんだかハリウッド映画のワンシーンみたいになってきました!

「防水性や耐久性はもちろんのこと、フジノン独自の「防振システム」で揺れる船上でも安定した視界を確保することができます。どうぞ、こちらを覗いてみてください」

では、このグリップに手をいれて、覗いてみます。

いま、覗きながら腕を揺らされているんですが、ウソみたいに揺れません。これなら荒波の中でも大丈夫ですね!
ところで、そんなプロたちに愛用される裏には、非常に高い性能があると思うのですが…。

「双眼鏡は光学機器の基本でもあり、当時から基本設計はほとんど変わっていません。それだけに、基礎的な技術力を極限まで高めることが求められます。 私たちのポリシーは、とにかく「性能重視」。培ってきたノウハウを変えることなく、忠実に継続することで性能を磨き上げてきました。レンズの製造や研磨、コーティングなど、フジノンの誇る技術を惜しむことなく注いでいます。 製造工程も流れ作業ではなく、職人が1台1台創りあげているんですよ」

素敵! 1台1台大切に作られているからこそ、プロの現場で活躍できるんですね。

あの「百武彗星」もフジノン双眼鏡が捉えた!
世界のコメットハンターが憧れるLB150シリーズ

ではいよいよ、冒頭で登場した大型双眼鏡について聞かせてください。このサインは…?

「1996年に地球に大接近した『百武(ひゃくたけ)彗星』を発見した日本のアマチュア天文家、百武裕司さんのサインなんですよ」

百武彗星! 懐かしいです! 天体ショーに世界中が沸きましたよね。

「百武さんを始め、150mmの対物レンズを備えたこの『LB150』シリーズは、世界中の天文家に愛用いただいているんです。ちなみに夜空に彗星を追っている人たちは『コメットハンター』と呼ばれているんですよ」

かっこいいです?。彗星を追う者たち、ですね。

それにしても、レンズが大きい!

「これが直径150mmの対物レンズです。このサイズのレンズを備えた双眼鏡を作れるのはフジノンくらいなので、LB150は天文家、天文ファンの皆さんに『いつかは手に入れたい憧れの双眼鏡』と言っていただいています」

それはうれしいですね。でも、そうなるとお値段は…?

「フラッグシップのものは、高級セダンと同じくらいの価格帯になりますね。それでも、『買って25年間愛用しています』というお客様もいらっしゃいます。 実際に見ていただくと、『フジノンはヌケがいい』とよく言われます」

“ヌケ”というのは、見え方のことですよね?

「明るさやコントラスト、解像力など、すべてが優れている結果として『ヌケがいい』という表現になっている気がします。

天文家の皆さんは、夜空を長い時間見続けています。ですから、左右の鏡筒の精度に少しでもバラツキがあると、見ていて疲れてしまうんです。高性能になるほどシビアになる精度合わせをしっかりやっているからこそ、利用者様から『一晩中見ていても疲れない』という反響をいただけているのだと思います」

まさに、フジしか知らないワザですね。

手を伸ばせば触れられそうな立体感!
「LB150」を実際に覗かせてもらいました

というわけで、フジノン双眼鏡のフラッグシップ「LB150」を実際に覗かせてもらうことにしました! 工場から望む、大宮の町は…。
写真でお見せできないのが本当に残念なのですが、はっきり言って、すごいです。
①肉眼ではまったく見えないほど遠くにあるものが、手に取るようにクッキリ写る
②視界を覆うほど広く見える
③触れるほどの「立体感」。手を伸ばせば届きそう!

これは「退職金で手に入れたい」という方がいらっしゃるのもわかります。
高校時代に流星観測をしていたことがある私も、喉から手が出るほどほしいです!

プロフェッショナル仕様の双眼鏡で
新しい世界を見てみませんか?


両眼で見る双眼鏡は、望遠鏡に比べて極めて立体的に見えるだけでなく、片眼をつぶる必要がないので見ていて疲れないんですよね。フジノンの双眼鏡で夏の夜空を見上げてみたい、そんな気持ちになりました。 詳細はこちら

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