受験生の体調管理やオミクロン株対策、親ができること
受験シーズンを乗り切るには、体調管理が大切です。受験直前はストレスから体調を崩しやすいこともありますし、新型コロナウイルス感染症にかかれば入試を欠席しなければなりません。2022年の受験シーズンはオミクロン株の影響も気になります。 受験生のいる家庭で親ができることや受験当日の体調不良を避けるための健康管理や体調管理術をまとめました。
受験生の親ができる3つのこと
受験生のいる家庭は、本人はもちろん親もあれこれ悩みがち。模試の成績に一喜一憂したり、勉強しない我が子にイライラしたり……。「うちの子、本当に合格できるかな」「親としてどうサポートしていけばよいのかな」など、あれこれ心配する人もいるのではないでしょうか。まずは健康管理の前に、受験生の親ができることや知っておきたい心得をご紹介します。
1.ストレスをためない家庭環境づくり
合格できるか不安に思っているのは、親も受験生本人も同じ。親としては、プレッシャーをかけすぎず、子どものメンタルを気づかってあげたいところです。やみくもに「勉強しなさい」と声がけしたり、友だちや兄姉と比べたりするような発言をしても、勉強のやる気は出ません。むしろ、親をうるさいと思ったり、イライラしたりして、ストレスから体調不良を招くことも。家庭が子どもにとってリラックスできる場になれば、心身ともに健康で受験に立ち向かえます。
2.志望校や塾の情報収集
受験をとりまく環境は、年々変化しています。親の子ども時代の常識は通じないことも多いので、自分の受験時代の学校選びや勉強方法の押しつけはNG。志望校や塾を選ぶときは、親も積極的に情報収集をして関わっていくとよいでしょう。このとき、あらかじめ夫婦の教育方針をすり合わせておくと、子どもも混乱しません。もちろん、子どもの意思を尊重することも大切です。
3.スケジュールを管理
年齢によっては親が一緒に勉強の計画を立てて、子どもの勉強を見守ってあげることも必要です。とくに中学受験をする小学生は、まだまだ遊びたい盛り。塾に通わせている場合も、塾の宿題がきちんと進んでいるかなどをチェックしてあげるとよいです。
オミクロン株の入試への影響は?
コロナのオミクロン株の感染拡大は、受験への影響が気になるところだと思いますが、受験生がコロナを理由に受験機会を逃すことがないよう、2021年度は例外的に救済措置があります。
たとえば、大学入試の共通テストは本試験の2週間後に追試験が予定されています。また、大学の個別試験もほぼすべての学校で追試験や別日への振り替えが設定されています。
当初、文部科学省では、オミクロン株の濃厚接触者は無症状であっても追試に回る必要があるとしていましたが、別室での受験を許可しました。大学側へも対応を依頼しています。
高校受験についても、文部科学省では高校に対して、追検査や場合によっては書類のみの選考など、柔軟な対応を求めています。
コロナに負けない!受験生の体調管理術
受験生にとって勉強と同じくらい大切なのが体調管理です。試験シーズンは、風邪やインフルエンザの流行時期ですが、2022年の受験シーズンはコロナのオミクロン株の感染拡大期とも重なっています。親としては、次のようなことを心がけるとよいでしょう。
1.手洗い・マスクを徹底
コロナやインフルエンザの感染ルートには、空気感染や接触感染がありますが、とくに注意したいのは、自分の手についたウイルスが口の中に入ることによる接触感染です。赤ちゃんのように手を直接なめることがなくても、素手でお菓子をつまんで口に入れたら、手をなめているのと同じ。なにかを食べる前は必ず手洗いをするように声がけを。マスクも使い心地がよいものを常備しておきます。
2.生活リズムを整える
直前や試験当日の体調不良を防ぐには、規則正しい生活を送ることが大事。生活リズムが夜型になっていると、実際の試験で実力が発揮できないこともあります。1カ月くらい前になったら朝型の生活になるよう促してあげるとよいでしょう。
3.栄養バランスのよい食事を摂る
1日3回、栄養バランスのよい食事を摂ることが、健康な体の基本。なかでも野菜や果物にふくまれるビタミン類、ヨーグルトなどにふくまれる乳酸菌などは、免疫力アップに効果があります。また、糖質(炭水化物)は脳にとって重要なエネルギー源になるので、しっかり摂るようにします。
前日や試験当日の食事には、縁起をかついだメニューを出す家庭もあると思いますが、食べ慣れていない料理だと、緊張と相まってお腹を壊してしまうこともあるので注意が必要です。
4.就寝時に加湿器を使う
寝ているときは、口・喉の粘膜が乾燥しやすくなります。乾燥すると、抵抗力が低下してウイルス感染しやすくなります。 「朝起きると喉が痛かった」という経験がある人も多いのではないでしょうか。受験シーズンは乾燥する時期なので、加湿器の使用もおすすめ。一般的に湿度60%くらいでは、インフルエンザウイルスの増殖がおさえられるといわれています。
5.家のなかのウイルスや雑菌を除菌する
病気になると体力も落ち、勉強にも支障がでるので、この時期は家の除菌を徹底して感染症にかかるリスクを減らすことが大切。厚生労働省でもコロナ対策として、アルコール濃度60%以上のエタノールを使用した環境消毒を推奨しています。とくに、手すりや電気のスイッチなど家族みんなが触れる場所や勉強机のような受験生がよく使う場所は、普段から除菌効果の続くスプレーやクロスを使って掃除しておくのがおすすめ。
もし、家族にインフルエンザ患者やコロナの感染が疑われる人がいたら、できるだけ接触を避けるようにします。患者にはリビングやキッチンの使用を控えてもらい、トイレは複数あればわけて使うと安心。インフルエンザウイルスやコロナウイルスは目には見えませんが、必ず存在しているので、患者が触ったり、咳やくしゃみをしたりした場所は、除菌効果のあるスプレーやクロスで隅々まで拭いて除菌することが重要です。意外に忘れがちなのがトイレや洗面所。とくにトイレは患者がウイルスを残している可能性が高く、大腸菌の温床にもなりやすいので、共用する場合はこまめな除菌が必要。できれば持続効果のある除菌スプレーを使うと、より感染リスクをおさえられます。
ちなみに家のなかだけでなく、図書館や塾の机のような大勢の人が利用する場所にもウイルスや雑菌は多く、もし前に使った人がインフルエンザなど感染症にかかっていたら大変!除菌効果の続くクロスでサッとひと拭きしてから使用すると安心です。
受験前は万全の体制で感染を予防するのがおすすめ。受験は大変なことも多いですが、やりとげた達成感もひとしお。親子の絆も深まります。
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