新型コロナウイルスとは?新型肺炎の感染・予防について

新型コロナウイルスに対する銀イオンによる長期的な抗菌効果は確認しておりません

中国湖北省武漢市で2019年12月に確認された新型コロナウイルス(のちにSARS-CoV-2と命名)は、同年3月にはパンデミック(世界的な大流行)となりました。最近では、ウイルスの遺伝子情報の一部が変化し、より感染力が高い可能性のある変異株が世界中で見つかっています。新型コロナウイルス感染症の症状、潜伏期間、感染経路、感染の予防・対策などをまとめました。

情報は2021年5月18日現在のものです。

新型コロナウイルスとは?

重度の肺炎などを引き起こす新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は、SARS(サーズ)やMERS(マーズ)と同じコロナウイルスの仲間です。コロナウイルスはヒトや動物の間で広く感染症を引き起こします。

ヒトに感染するコロナウイルスは、すでに6種類が知られていました。そのうち4種類は、一般的な風邪の原因となるウイルスで、ヒトに日常的に感染し、風邪の原因の10~15%(流行期は35%)を占めるといわれています。残りの2種類は、重度の肺炎の原因となるSARS(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス)とMERS(中東呼吸器症候群コロナウイルス)です。

中国で見つかった新型コロナウイルスは、これら6種類には当てはまらない新しい型です。国際ウイルス分類委員会は2020年2月に「SARS-CoV-2」と命名しました。ちなみにコロナウイルスを顕微鏡でみると、表面に突起がみられます。これが王冠に似ていることから、ギリシャ語で王冠を表す「コロナ」にちなんで名づけられました。

新型コロナウイルスは約2週間に1カ所程度の速度で変異しているといわれ、遺伝子情報の一部が変化した変異株が世界中で見つかっています。そのなかで従来よりも感染力しやすい、重症化しやすい可能性のある変異株、ワクチンが効きにくい可能性のある変異株が問題になっています。日本でも変異株の感染者が増えており、イギリスなどで広がる「N501Y」の変異があるウイルス、インドで最初に検出された「L452R」と「E484Q」という2つの変異を併せもつウイルスなどが脅威となっています。

新型肺炎の症状

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のおもな症状としては、以下が確認されています。初期は風邪との区別がつきづらいことも多く、無症状の感染者も少なくありません。

一般的な症状

  • ・発熱
  • ・乾いた咳
  • ・倦怠感

一部の感染者にみられる症状

  • ・味覚・嗅覚障害
  • ・鼻づまり
  • ・結膜炎(目の充血)
  • ・のどの痛み
  • ・頭痛
  • ・関節痛・筋肉痛
  • ・発疹
  • ・吐き気・嘔吐
  • ・下痢
  • ・悪寒・めまい

重度の症状

  • ・呼吸困難
  • ・食欲減退
  • ・錯乱
  • ・胸の持続的な痛み・圧迫感、38度以上の高熱

新型コロナウイルスの潜伏期間

世界保健機構(WHO)によると、潜伏期間は1~14日(多くは5~6日)とされ、感染者は14日間の健康状態の観察が推奨されています。

感染した人がほかの人へウイルスを感染させる可能性があるのは、発症の2日前から7~10日間程度。とくに発症の直前・直後でウイルス排出量が高くなると考えられています。

新型コロナウイルスの感染経路

新型コロナウイルスの感染源は明らかではありませんが、おもな感染経路はヒトからヒトへの「飛沫感染」や「接触感染」と考えられています。ヒトから動物への感染事例もありますが、数はわずかです。

  • 飛沫感染

    感染した人が咳やくしゃみをしたときにウイルスが飛び散り、周囲の人がそのウイルスを口や鼻から吸い込み、体内に入ることで感染する。
    ※おもな感染場所 学校、職場、満員電車など、人が多い場所
  • 接触感染

    感染した人の咳やくしゃみ、またはそれらが付いた手で触れることで身の回りのものにウイルスが付着し、それを健康な人が触り、その手で目や口、鼻を触ることでウイルスが体内に入って感染する。
    ※おもな感染場所 ドアノブ、手すり、つり革、スイッチなど

新型コロナウイルス感染症の予防対策

手洗い、マスクの着用(咳エチケット)、アルコール消毒などの感染症対策が重要です。

マスクの着用(咳エチケット)

咳やくしゃみで周囲にウイルスを拡散したり、飛び散ったウイルスを吸い込む「飛沫感染」のリスクをおさえられます。新型コロナウイルス感染症流行中は、人と話すときにははマスクをするのがエチケットです。

<マスクの種類による効果の違いは?>

飛沫感染を防ぐ効果は、不織布マスクがもっとも高く、布マスク、ウレタンマスクと続きます。サイズがあったマスクを選び、は取扱説明書のとおりにつけて、鼻からあごまで覆ってすきまがないように着用します。

<屋外でもマスクは必要?>

屋外であっても、感染防止に必要とされる最低1メートルの距離をとれないことがありますので、人と話すときはマスクを着用しましょう。

手洗いを徹底する

ウイルスが付着した手で口や鼻に触れて起こる「接触感染」の予防につながります。外から帰ったら流水と石鹸で丁寧に手を洗い、清潔に保つようにします。さらなる対策として、手洗い後に手指消毒用のアルコールを使うのもよいでしょう。

60%以上の高濃度アルコールで身の回りを除菌・消毒する(環境消毒)

コロナウイルスは「エンベロープ」という脂質やたんぱく質からできた膜をもっています。一般的にエンベロープのあるウイルスには、アルコール消毒が有効であると考えられているので、身の回りを消毒しておくとよいでしょう。

エンベロープウイルスの代表例:新型コロナウイルス、インフルエンザウイルス、風疹ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、エボラウイルス など

CDC(アメリカ疾病予防管理センター)によると、<アルコール消毒には60%以上の高濃度アルコールが推奨>されています。自宅やオフィスの消毒には、アルコール濃度60%以上の除菌効果のある除菌スプレーや除菌シートを使って、手でよく触るドアノブやテーブル、リモコン、電気のスイッチなどをこまめに拭いて除菌・消毒をしておくとよいでしょう。持続効果のあるアルコール除菌スプレーを使えば、除菌効果が長持ちし、感染リスクをおさえることができます。

新型コロナウイルスについては、ワクチンの予防接種が世界各地で進んでいますが、日本では接種完了までにまだしばらくかかる見込みです。最新情報をチェックしながら、できることからはじめることが大切です。

新型肺炎の治療方法

WHOによると、新型コロナウイルス感染症の症状が出た人のうち、およそ80%の人は軽傷で自然に回復、約15%の人が重症化し、約5%の人は集中治療が必要な深刻な状態になっています。

多くの場合は、経過観察のみで回復していきますが、必要な場合には解熱剤の投与や点滴などの対症療法がとられます。また、呼吸不全を伴う場合には、酸素投与やステロイド薬・抗ウイルス薬の投与、人工呼吸器等による集中治療がおこなわれます。

ワクチン接種もはじまっています。日本国内で承認されているのはファイザー社のワクチンのみですが、現在モデルナ社やアストラゼネカ社の承認可否についても審査中です。

新型コロナウイルス感染症の世界の流行状況

新型肺炎の世界の感染者数はパンデミック開始以降の最多水準にあります。政府は2021年4月28日時点で、「新型コロナウイルス変異株流行国・地域」として32カ国・地域を指定し、水際対策を強化しています。

新型コロナウイルスの最新の発生状況や相談窓口については、公的機関の情報を参照ください。

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